オフセット印刷の紙原稿は,弊社ではピンクマスタのダイレクト製版を使います.このしくみ上,白と黒が比較的はっきり再現され,薄いところは飛びがちに,濃いところはつぶれがちになります.
例えば薄墨や鉛筆のようなものの再現は困難で,ペンやスクリーントーンなどで白黒をはっきり表現する必要があります.
孔版印刷では,紙原稿を画像処理して製版するため,写真や薄墨のような原稿も再現できる設定があります.(弊社で原稿を判断して設定するため,特にお申出いただく必要もありません.費用もかかりません.)
薄墨や鉛筆などが再現できる一方,ベタのムラなども拾ってしまうことがありますので,ベタははっきり塗るようにしてください.また,あまり薄すぎると再現が難しかったり,それを出そうとすると原稿用紙の枠を拾うことがあります.
スクリーントーンには,「濃度」と「線数」があります.濃度は黒い部分がどれだけあるかを%で表したもの,線数は1インチを何本のメッシュで表すか,すなわち細かさを表したものです.
オフセット印刷では70~80線以下,孔版印刷では60線以下がよいと思われますが,縮小する場合は粗いものを選ぶようにしてください.
濃度は10~40%程度がよいといわれていますが,これを目安にお選びください.
トーンの重ね貼りはモアレや汚れの原因になるためできるだけ避けてください.また,貼り付けは確実に行ってください.
白抜きを紙原稿で描く場合は,白と黒をはっきり表現してください.白ペンやミルキーペンのような画材では,特に文字をはっきり出すことは困難です.一番よいのは,黒で太めに描いた原稿を白黒反転コピーを取って貼り付けることです.