EditNetプリンテックのオンデマンド印刷では,「白」の印刷ができます.
濃色の紙に白の印刷は魅力的ですが,オフセット印刷ではどうしても料金も納期もかかっていました.
オンデマンドなら少ない部数でも経済的に,しかも短納期で仕上がります.さらに,オフセット印刷では白を2回刷りしても出ないほど,はっきりと白が表現されます.
・オンデマンドの白印刷はオフセット印刷と同様,白だけを先に印刷してから次に普通の色を印刷します.このため,紙によってはしわが出やすくなったり,印刷位置がずれることがあります(オンデマンド機は用紙の伸縮が比較的大きく,2㎜~3mm程度ずれることもあります).
・このため,原稿はある程度位置ずれを見込んで作っておく必要があります.これはオフセット印刷での多色刷りでも同じですが,フルカラー印刷に慣れている方は注意が必要です.
・白とCMYKを同時に印刷することもできますが,その場合は白のトナーが上に盛られてしまうため,色の版を覆ってしまいます.小説の飾り罫など,白と他の色が重なる部分がなければ,同時に印刷しても仕上がりは変わりません(位置ずれもほとんど出ません).
白の印刷はオンデマンド機の中でも特殊な方法になるため,以下いずれかの方法で作成してください.
・一般的には白版を別に作ることをおすすめします.弊社で白の特色版に置き換えて印刷します.
・原稿形式はEPS,Photoshop(PSD)のいずれかとし,白版だけを黒1色で保存してください.
・CMYKと重ね刷りする場合は,白版だけを黒1色で別ファイルに保存してください.このとき,白とCMYKでサイズや位置が変わらないようにしてください.
・レイヤ別に保存ができる場合,白とCMYKを別レイヤで作成,入稿用データは「白のレイヤだけを保存したもの」「白以外をレイヤを統合して保存したもの」の2つにしてください.
この方法は難易度が高いため,入稿の1週間程度前にデータ見本を確認させていただくことが望ましいです.
・Illustrator,Photoshopのような特色版を扱えるアプリケーションで,「White」(半角で最初のWだけ大文字,その後は小文字)という名前の特色を作ります(通常はスウォッチで作ります).このとき,画面表示上の色は白でなくてもかまいません.
・その状態で作った原稿をPDFで保存して入稿します,Whiteという名前で作った色が白で印刷されます.
・白と普通の色を重ねる場合は,オーバプリントの扱いに十分ご注意ください.
・クラフト紙や濃色の紙に普通の色をそのまま印刷するとくすんでしまいますが,「白押さえ」をすることで違った仕上がりになります.
・白1色刷りの表紙も魅力的です.
・透明のシールなどの材質に印刷する場合,鏡像で印刷して白を最後に乗せることで,裏側から見たときに白押さえに似た効果になります.
・白と他の色でずれることがありますので,それを考慮した原稿を作るようにしてください.
・オンデマンドの白印刷は,あまり広いベタに向きません.画像の面積によって料金が変わる場合もあります.
・オンデマンドの白印刷はデータ原稿に限りお取扱いします.
・オフセット印刷や孔版印刷で印刷したものをオンデマンド印刷機に通すことはできません.逆に,オンデマンド印刷をしたものを,弊社のオフセット印刷機,孔版印刷機に通した場合,良好な仕上がりが期待できません.
・白刷りについてはPhotoshop形式での入稿をご案内していますが,白刷りが関係しないデータは従来通りEPS形式での入稿をお願いします.